« ムーン・パレス | トップページ | 慟哭 »

2008年9月30日 (火)

中山成彬辞任で思ったこと

今回の中山氏の失言について、Yahooのみんなの政治やこの件に関するニュースのコメント欄などを見ると、「よく本当のとこを言った」、「日教組批判は国民の本音で間違っていない」など、中山氏を支持するコメントが多くて腰が抜けるかと思うほど驚きました。。そこまで日本人は目先のことでしか判断できないお馬鹿さんばかりになってしまったのでしょうか。

この発言が失言といわれた理由は、日教組だけの話ではない非常に問題発言だからだと思うのです。。

中山氏の発言は憲法を踏みにじる発言だったからです。

憲法28条で労働組合の権利は守られているのです。それを、一国の大臣が公式な場所で批判をして、「日教組を解体する!」と憲法無視の発言をするのは、法治国家として、国際的に見ても非常に恥ずかしい発言なのです。

私個人は、教育という現場と組合活動はなじまず、日教組の存在は教育現場に適当かどと問われたら不適当と思います。しかし、教師も、労働の成果としての賃金受給する労働者として、組合を組織する権利は絶対にあります。中山氏は、その基本的な憲法を守る意思を公式な場で放棄したのです。法治国家の政治家が法律を守らないというのは問題があるということなのです。

それにしても、自民党は党のホームページ上で、「あきれた教育現場の実態」という日教組批判を公開していますので今回の中山成彬の発言は自民党の総意だと思います。

これは、党を揚げて憲法軽視の主義主張をしているということでしょうか?

これとあわせて「あきれた社会保険庁の実態」も読みました。(どちらも作成年月日も、誰が書いたかの責任の署名も無いページですので、すべての自民党の代議士が全員認めてこの文章を掲載しているのか、一部の暴走した党員が掲載したのかは不明ですが、まちがいなく自民党のサイトに日教組・自治労批判の掲載がされています)。

これを読んで思ったのは、消費者金融のCMです。

ちょうど昨日、某大手消費者金融の中吊りの「10万円借りても、一ヵ月後利息はたった1500円!」というコピーを見ました

まるで一ヵ月後に1500円だけ返せばいいのか錯覚してしまうようなコピーです。実際は、10万円の貯金もない人が、来月10万1500円返せるあてがあるのかはなはだ疑問なのですが、こんなコピーを見ると、、中にはそうか。。1500円か。。と思ってふらふら借金してしまう人もいるでしょう。。と。。話が逸れてしまいましたが、話はこの自民党のホームページのことです。

たとえば、社会保険庁の労組、自治労の悪口として、

「45分仕事して15分休憩」を恥ずかしげも無く言い出す組織だけのことはあります。。

なんて書いてありました。大阪府の背広を税金で支給していた件まで引っ張り出して自治労批判をしていました。(でも、たしか自衛隊や警察の制服は税金からの支給ではないのかな?ちがうのかしら?)

民間でも休憩や制服支給などの福利を導入している企業いくらでもありますし、私もかつて働いていた会社で、端末の入力オペレーターをしていたことがありますが、その頃は、どれだけ仕事が調子に乗っていて、この仕事を速く終わらせたいと思っていても、1時間の入力作業を行うと、強制的に10分の休憩を取らされました。結果的に、この休憩が入力ミスなどをふせぎ、作業効率を上げるのです。つまり、この社会保険庁の労働組合が要求した15分休憩の部分は問題ではないです。

休憩は労働者のあたりまえの権利、問題は45分の仕事の内容です。

日教組・自治労が批判される理由は、この45分間の仕事の内容・成果なのです。

15分も休むのだから、45分は一切のミスを起こさないようにしよう。死に物狂いで真面目に最高の仕事をしよう、公務員だったら、最高の公共のサービスを提供しよう。と真摯に労働に取り組む。これが正しい労働者の態度です。評価されるのは、組合員だからどうかではなく、この基本的な労働者としての責任感があるかどうかだと思います。日教組や自治労がもし非難されるのだとしたら、この部分なのです。

組合批判をされて、自分の首をしめないように真摯に勤務するという最も大切な労働者としての意識が欠けていたのかもしれません。

ただし、この45分の仕事の中身・内容・成果をチェックして、管理監督するのは、日教組・自治労ではなく、文部省であり、厚生省のはずです。

その肝心な問題には一切ふれずに、論点のすり替えをおこなっている、、これって利息の部分に焦点を当てて、元金には一切ふれない消費者金融のコピーとおんなじです。。

でも、消費者金融のCMでだまされてしまう消費者のように、この自民党のホームページの主張を読むと、全く内容の矛盾点に疑問を持たずに、だまされてしまう国民だっていると思います。

中山氏の成田の発言にしてもそうです。

苦労して開拓した農地をお国のために差し出せとなんの思慮・配慮もなく偉そうにいわれたら人はどんな気持ちになるのでしょうか。

先祖代々の農地にこれから国際空港が建つので、お国のために、ちょっと不便で、いままでと全く変わらない農業が続けられるかどうかはよくわかりませんが、これは決まったことですので、さっさと引っ越してくださいといわれたら、本当に宮崎の農家の皆さんは素直に自分の農地を差し出すのでしょうか。

中山氏は自分の土地を空港にしてみてはどうでしょうか。本当に自分の意見や意向も通らない代替地に引っ越さなければならなくなったても喜んで自宅を差し出すのでしょうか?

独裁恐怖国家でないのですから、政府が決定したことに嫌だって文句ぐらい言ったっていいんじゃないでしょうか?本当に一切の文句も言ってはだめなのでしょうか?恐ろしい国なのですね。

労働者が自分の権利を主張する自由を剥奪され、国民が自由に居住する場所を選択する理由を剥奪される。。自民党は国民を何も考えずに、政府の決めたことに従う奴隷にしたいのでしょうか?

よく考えてください。

今は労働者の権利を奪おうと躍起になっている政治家のみなさんや、今は大金持ちの資本家だと思っているみなさんも、ひょっとしたら、どこかで躓いて、時給850円の最低賃金の労働者になる日がくるかもしれません。

そんな日が来ても安心できる世の中を作らないと、最後には自分が泣く日がくるかもしれませんよ。「明日はわが身」これを考えて、最も立場の弱い人たちのことにも思いを及ばせることができる、今の日本に必要なのはそんな政治家なのではないかと思うのです。。

|

« ムーン・パレス | トップページ | 慟哭 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101019/42639797

この記事へのトラックバック一覧です: 中山成彬辞任で思ったこと:

« ムーン・パレス | トップページ | 慟哭 »