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2012年10月 2日 (火)

総員、玉砕せよ

著者 水木しげる 講談社文庫

以下は2010年10月2日に書いていた自分のブログですが、採録したいと思います。なぜに、なんどもなんども歴史はおなじこと繰り返してるんだとがっくりしてしまいました。

(以下採録)

となりの地区を守っていた混成連隊長は、この玉砕事件についてこういった。
「あの場所をなぜ、そうまでにして守らねばならなかったのか」
ぼくはそれを耳にしたとき「フハッ」と空しい嘆息みたいな言葉が出るだけだった。
あの場所をそうまでにして・・・・、なんという空しい言葉だろう。死人(戦死者)に口はない。

水木しげるが南太平洋で体験した90パーセントが事実の漫画です。
身体が真っ二つになり、目玉は飛び出し、手足はバラバラになり、頬には穴が開き、死ぬ前から、傷口には蝿がたかる。。自国の兵隊を生きた地獄に送りこんでまで守るべきメンツ、国益というのは、いったいどういうものだったのでしょう。

本書で、部下に玉砕を命じる指揮官に部下がこう語ります。

死を命じたものは共に死ぬべきです!!背信の中に生きるのは我々ではなくあなたではありませんか

尖閣諸島に対する世論調査が正し内容かどうかはわかりませんが、政府に弱腰外交だという意見が多いようです。この回答者たちは、具体的に、尖閣諸島で紛争が起きたら、、兵士の目玉が飛び出し、身体が真っ二つになり、内臓が飛び出て、手足がもげて、傷で空いた眼孔や頬っぺたに意識のあるうちから蝿がたかる、そんな体験を、親も家族も友人もいる双方の兵士にさせたいということなのでしょうか。死を命じたものは率先して共に死ぬべきです。自衛隊を尖閣諸島にという議員は、議員宿舎を尖閣諸島に建てて住む積もりの覚悟があるのでしょうか。

国益というのは、裏返せば、自分(日本)さえ、良ければ外はどうでもよいという、私欲の亡者のセリフです。中世の戦国時代ならいざしらず、このグローバル時代では、隣国同士が双方の益を尊重してこその、近代国家だと思います。中国の意識が中世なのだとしたら、日本も中世にあわすのではなく、近代国家のあり方というのを示す必要があるのではないでしょうか。

野坂昭如が唄う「大脱走(にっぽん大震災心得)」の曲を今こそ聞いていただきたい。「命~が大事だよ」と思います。もしもお芋ばかり食べて暮らす世の中になったとしても、家族や恋人が笑顔だったら、結構幸せでしょう?「ゲゲゲの女房」がヒットしたのも、みんな心の中で、そのことに気がついたからでは無いのでしょうか?

見栄や面子やレアアースがなくても人は死なないでしょう。「核武装だ、戦争だ、ぶちかませ」と息巻いている人たちは、どうぞ暴風吹き荒れる尖閣諸島のジャングルに立てこもってご自分の気持ちをアピールしてください。

ゲゲゲの鬼太郎の著者が描く戦争の虚しさ。。この本を読んで、よく考えて欲しいと思います。

マスコミは、なぜこうも弱腰外交の政権を煽るのか、自分は戦争に巻き込まれるという想像力が全く無いのか。

親戚やおじいちゃん、おばあちゃんで、戦死した人はいないのか。。本当に不思議な気持ちがします。

自民党の議員が、好戦的なのは、戦争時代に、美味しい思いをした人、戦争が始まればこれからも美味しいと思う人たちが大勢いるからかと思います。。国民のことなんて何も考えていない政治家がはじめた戦争の最初の被害者は庶民です、大政翼賛会になっているかのような報道には、是非とも、冷静な目をもって眺めて欲しいと思います。

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コメント

水木さんの人生は本当に興味深いですね。

投稿: 吉野@電気医療 | 2012年10月 3日 (水) 19時20分

吉野@電気医療さん、コメントありがとうございます。
水木先生のゲゲゲ以外の作品を色々多くの人に読んでほしいです。

投稿: イルカ | 2012年10月 5日 (金) 01時02分

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