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2014年2月15日 (土)

落日燃ゆ

著者 城山三郎 新潮社

東京裁判で外務大臣という唯一軍人以外で絞首刑になった広田弘毅の一生を描いた一冊です。

長州の作った憲法が日本を滅ぼすことになる

統帥権の独立. 大日本帝国憲法によって陸海軍は統帥権の独立を保証していた憲法のことを指しています。天皇の命令以外では軍隊を動かせないことを意味していました。つまり、シビリアンコントロールのない憲法だったということです。

広田弘毅は終戦後、この戦争の何よりの責任者は、個人よりも、統帥権の独立を許した構造そのものにある<長州の作った憲法が日本を滅ぼすことになる>と、広田はかねて危惧していたが、そのとおりになった。

新憲法は長州の作った憲法とは異なり、麻生太郎の御爺さんの吉田茂も草稿にたずさわった、シビリアンコントロールを明文化した平和憲法となったわけです。

都知事選で立候補した、元自衛隊航空幕僚長の田母神氏は、自衛隊在職時代に、イラクの自衛隊派兵の違憲判決を受けて、「憲法?そんなの関係ない」(オッパッピー芸人の真似)とのたまわり、結局さすがに、その当時(シビリアンは石破防衛大臣)はかろうじて、シビリアンコントロールが機能して、更迭された人物です。
ところが、先日の都知事選では60万票も獲得しました。相当数がアンチシビリアンコントロールを支持しているわけです。
そして、今また、山口県選出の長州の人、現総理大臣が、憲法になにやら手を出そうとしています。

初刊昭和60年、いまから30年近くも前に出版された本書、著者は既に鬼籍におります。ところが、まさにこの何十万人もの自国民を遠いジャングルで、ほっぺたに穴が開き、蛆虫に食われながら飢え死にさせ、豊な国土を焦土に追いたて、子供達をはらぺこにしまくった憲法をつくった長州と同じ、長州の人の政権時に本書を手にすることになったたのは、何らかの啓示だったのかもしれません。そうではないことを祈りたいと思います。

当時の陸軍の軍人が、日本が焦土になろうとも、対支(中国のこと)強行路線をとるべきだと主張して、食料物資、エネルギー資源のない日本が生き残る道は地道な外交努力以外に無いと考える外交官広田弘毅を悩ませたシーンが印象的でした。

(たしかに、日本をもともと焦土にするつもりなのだとしたら、今は原発が57基もありますから、全世界巻き添えで一億総玉砕は楽勝かもしれません。。やだなーーー)

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