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2014年5月 1日 (木)

チボー家の人々(灰色のノート)

著者ロジェ・マルタン・デュ・ガール 白水Uブックス

会社の移転で通勤時間が片道2時間となってしまったため、通勤時間に大作物を読むことを決めました。その第一冊目が、この「チボー家の人々」です。
子供のころから叔母の蔵書にあって、気になっていたのですが、分厚いハードカバーの全集を読むほどには興味を持てず、老後に時間がゆっくり持てるようになったら読もうと思っていたのですが、ついに老後を待たずに読むことになりました。
第一冊目、、なんと、ボーイズラブ?社会的地位のある名士だが息子に対して理解のない父親をもつジャックと、愛情あふれる母を持つが、父親が浮気者で家庭が落ち着かないダニエルが、学校でプラトニックな友情を深めて文通を続けていたが、同性愛的なやりとりと彼らの文通の交換ノート(灰色のノート)を教師に見咎められ、憤慨したふたりは家出決行してマルセイユにたどり着く。
家出をしたときには親や教師を懲らしめよう、大人たちがいなくても自分たちだけで生活していける、と意気揚々だった二人も、やがて世間はそう甘くないことを悟り、疲労困憊で、相手の行動を心の中で不満に思ったり、やはり大切だと思ったり揺れ動く。
最終的に親が捜索願を出しており、警察につかまるのだが、少年二人は、捕まったことに心底ほっとしている。
14歳の子供、詩を暗唱し、詩作し、小説に没頭する文学少年の二人に世間の荒波の現実は決してやさしくはなかったのです。
いや~、この時代の中二病は美しかったのですね。

著名な詩人の詩を暗唱して涙する、読んだ小説の本の感想を語り合う。創作のアイデアの意見を求める、そんな友情をはぐくんできたふたりが、警察に捕まって、離れ離れにされる時、ダニエルがジャックに伝えた言葉は、君が詩人になって、第一詩集を出すときに、名前などいらない、「わが友へ」とだけ書いてくれれば、それが僕のことだとわかるから、とふたりは約束します。。
こんな中学生、今の世の中にいるのでしょうか?いることはいるのでしょうが、見たことがありません。あえてゆうなら尾崎豊の世界でしょうか?(あえて言う必要はないのですが)
第一冊目の灰色のノートは読了しましたが、この先ストーリーはどのように展開するのでしょうか。著書が19年もの年月をかけて執筆した小説ということなのです。途中でノーベル文学賞まで受賞しているというのに、なぜこれまで保留にしていたのでしょうか。
いい作品は、老後の楽しみなどにとっておかずに早く読むべきだと思い知りました。

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