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2018年3月 9日 (金)

インドの衝撃

編著 NHKスペシャル取材班 文芸春秋

2007年1月に放映されたNHKスペシャルの内容を一冊にまとめたインドの現在(といってもすでに10年前)。
奇しくもつい数日前に「きっとうまくいく」の映画を観たばかりでしたので、ちょうど映画に登場する工科大学は、本書の第一章に登場してきたインドの最難関校であらるIIT(インド工科大学)がおそらく、舞台のようです。そのため、本書の内容は具体的にイメージしやすかったです。
このIITの卒業生は、世界中の大企業がのどから手が出るほど欲しがり、そして、世界の名だたる企業のトップの数多くの人材が実際にこの大学の卒業生だということから、子供たちはこの大学に入るために粗末な学習塾で勉強していた(というよりも、この大学に入れば将来が約束され、家族のみならず、村の人たちまで支えることができるのではと考え勉学に励んでいる様子はけなげで、こんな子供が日本にいるかなぁなんて思って読みました)。
インドはどんなに貧しくても、ずばぬけて頭がよく、必死に勉強すれば大学に入れて勉強ができるという国ではあるようです。(事実本書で、電気も水道もない村で暮らす少年が、学費無料の学習塾で勉強し、IITに合格する様子が描かれています)
日本はどうなのでしょうか?その子が頭の良い子かどうかを、貧困地区の大人たちが見分けることができるのでしょうか?そして、その子を励まして、地域でささえて、大学に送ってあげる、そんなシステムはあるのでしょうか?その辺はどうなっているのか気になるところです。
現在のインド。外国の大資本が続々と入り、巨大なショッピングモールが出来、工場が出来、人々は炊飯器や冷蔵庫、電子レンジやエアコンなど、夢の家電を手に入れ、確実に暮らしは豊かになってゆくのでしょうけれど、農民に遺伝子組み換えの種を借金させて売りつけ、借金苦で若い農民が次々と自殺していく様子や、農民の土地を無理やり撤収して空港や原発を作り、反対運動が起きているという話を聞くと、なんだかこれはどこかで見た風景だ、、これから深刻な公害汚染問題などもおきるのではないのだろうかなど、いいことばかりではなさそうです。
分厚い一冊でしたが、読み応えのある一冊でした。
続編もあるようですので、これから読んでみることにします。

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